第5章 「学習の流れと場の構造(Structure)」を組織化する

学習の流れについて、筆者は導入に力を入れすぎる結果、導入が盛り上がって終末にかけてどんどん盛り下がっていく尻すぼみの授業になっていることに警鐘を鳴らし続けています。そこで、導入、展開、終末を以下のように位置付けています。

導入:教室の空気と呼吸を整え、息を合わせ、子どもたちの追求心に静かに火をつける。

展開:追求が進む中で曖昧となる学習上の課題を明確にする。子ども同士の発言やアイディアをつなぐ。

終末:学びのプロセスを振り返る。到達点を確認する。

ここで導入はどこまでかという話題が上がり、導入が5分で終わることもあれば、1コマ全てが導入になることもあり、本書に書いてあるとおり「子どもの追求心に火がつくまで」という表現の理解につながりました。

 場の構造、特に学習形態についてはみんなが正面を向いたオーソドックスな形から、グループ、全体で縁になったりといろんな机の配置がありますが、空間に学びを合わせるのではなく、学びに空間を合わせること、共同的でダイナミック、彩あるものにと述べています。また、中学生になると発言がどんどん少なくなることを経験した先生方も多いと思いますが、その対策についても書かれていました。子どもたちは間違いが恥ずかしいと考えたり、指名されたときに緊張したりして不安を抱きます。その不安に寄り添ってあげること。さらには、子どもと教師が共に教材(対象世界)と向い合い、真理を追求する流れを作ることで安心して発言できる雰囲気ができます。そのために、正答を教師が最初に示して、その解説を考えさせる(正当から始める)。正答がない問題を提示する。正当かどうかでなく、そこに至るプロセスの発想力や説得力を評価する問題をテストに出す。などの工夫も必要になります。

 最後に、私たちの生きる世界、目指す世界は民主主義であり主権は国民にあります。授業も同様で教師の独裁的なものではなく、民主的な共同性を形成する場を目指すものです。その目指す姿が、教師と子どもたちで同じ方向に向いていれば、自ずと発言しやすい雰囲気になるのではと考えました。

実施日:2022.09.24

第5章 「学習の流れと場の構造(Structure)」を組織化する” に対して1件のコメントがあります。

  1. 今回も深い話ができましたね。授業を体系的に見つめることができはじめた印象です。

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