輪読の会 Season6 第1回 2024.05.25
第1章と第2章
・ 第1章は、教育とは何かを、読み深めることができました。
第1章の冒頭で、ブロンスキー(ロシアの教育学者1884-1941)の「教育とは、さまざまに定義することの生体の発達に意図的・組織的に長期にわたり作用を及ぼす働きである。」が引用されていました。ここで、教育には「生体の発達」「意図的・組織的」「長期」という3つの要素が含まれていることがわかります。また、ジェームズ(アメリカの心理学者1842-1910)は「心理学は科学であり、教授は技術である。」と指摘しています。ですので、教授は職人的な側面をもち、確かに授業でも学級経営でも経験によって身につく要領や塩梅のようなものがあります。そして、教育とは科学と技術の両面を持ち合わせています。最後に、「教育学は、教育の目的や課題を検討すべきものであり、教育心理学はそれに対し実現の手段を示唆するだけです。」とあり、教育学は文部科学省や国立教育政策研究所、教育心理学は学校が担っているようなことを考えました。著者のまえがきに「この本は、わが国の学校や一般の教師たちに援助の手を差し伸べようとするもの」とあり、だから書籍のタイトルが「教育心理学講義」であることにも繋がります。第1章は、このような教育心理学の定義や歴史について書かれていました。
・ 第2章は、教師の役割についてです。
「他人を教育することはできない」というスタンスのもと、教育とは生徒の活動を方向づけ、調整することだけに向けられるものでなければならないということです。その上で、教師はレールであってその上を車両である生徒が自由に自主的に動くイメージが書かれていました。では、教師はどこまで生徒と関わればいいのか、「成長過程に何らかの程度介入し、その過程を方向づけるような新しい反応の確立だけが教育的性格を持つことになります。」と書かれています。実際に授業で出した課題に対して、教師の一言が生徒の思考を変えてしまったことに、それは生徒にとって良かったのか。また、自分の考えを書くときに教科書を見てもいいのか、英語でGoogle翻訳を使ってもいいのか。といったことが話題にあがりました。教育者は教育課程において二重の役割を果たすと書かれていました。1つは、学校や教室の管理者、もう1つは子どもと社会のつなぎ役です。では、現代の日本・世界において子どもたちに求められている資質・能力は何か。そして、教師はどのような目標や願いをもって授業をしているか。それらのことと照合すると、自ずと答えが出てきました。


